初冬のメニュー
先週メニューを新しくいたしました。松茸も続けながら、せこ蟹や鹿といった11月を代表する食材をメニューに入れております。せこ蟹はメスのズワイ蟹で生きたままお店に届きます!
小さな蟹ですが、蟹肉と味噌、内子、外子といろいろな味を楽しむことができます。
今年はこのせこ蟹を3種類の料理に仕上げています。①蟹肉と内子は、キャビアとともにに、②味噌は、ビスクにして、③の外子は、タラマにしてブリニといっしょにご用意しております。
写真はまだ撮影していないので、ご来店してからのお楽しみ!
こちらは、現在お出ししているディナーのアミューズとフォワグラのソルベです。季節感をなるべく出すように稲穂や紅葉といったものを使用しています。
アミューズのお皿は、プレキシグラスというアクリルに近い素材のものを特注で制作しております。
これは、フィリップゴヴローさんとのコラボレーションで教えていただいた素材で、デザート後の小菓子のお皿としても使用しています。非常に綺麗なのですが傷つきやすいのが難点!そーっと扱わないといけないです。
フォワグラは、皿数の多いディナーメニューでも重くならないように、軽さを第一に考えパウダー状のソルベに仕上げ、パプリカと紅葉を合わせました。
他のお料理はご来店してからのお楽しみです。お待ちしております!
翡翠色の銀杏
日本大通りの銀杏の木を良く眺めると、銀杏が付き始めています。
築地でも愛知産の走りの銀杏が出回り始めました。
この時期の銀杏は緑色。まるで宝石のような翡翠の色をしています。
新銀杏は色が綺麗で市場でも価値が高く、お味もほくほくしていて美味。
今は鰻のマトロートに、銀杏の葉に見立てた大根とともに翡翠を浮かべてお出ししています。
アミューズにもお出ししたいですね。
お酒が進みます…
それとともにまだまだ暑いですが、秋の気配も近付いてまいります。
築地市場
下の写真がフランスに行く日の朝に築地で購入したお野菜とお魚です。
今朝、フィリップゴヴローさんがパティシエとスシェフを連れて成田に到着しました。
明日から準備に入るので、そのまま食材の確認のため、築地に直行。明日築地がお休みなので、10時半には欠品もいろいろありましたが、フランスにない食材も沢山あるので彼らも目を輝かせていました。
ちなみに上記写真は、アルテリーベの通常メニューに使用している食材。
伊豆の鮑、大ツブ貝、ほうぼう、フレッシュなモリーユ茸、紫バジルに紫カリフラワー。ホワイトアスパラは手前が国産のもの。後ろがオランダ産のものです。日本のアスパラは甘みが多く、オランダ産のものは苦味もあるけどアスパラらしい味わいもあって両者とも美味。
築地はいつ行っても活気があって新しい発見があって面白いです。
皆様もちょっと早起きして行ってみてはいかが?
紫バジルについて
2010,05,06 | 食材について
紫バジルが手に入りました。紫蘇にも赤紫蘇があるようにバジルにも赤い色素のバジルがあります。代表的なものが、葉っぱの丸いダークオパールバジルと葉の切れ込みのあるパープルラッフルバジル。スィートバジルとも違った香りがあり、食材に新しい彩りが増えます。
これを初めて見た時、赤いバジルのソースが作れるのではと思ってトライしましたが、色素が沈んだ焦げ茶色のソースになってしまいました。垂らすと油分はなんと緑色。葉の部分は褐変してしまい、お世辞にもきれいとは言えない色になってしまいました。色々と調べてみましてみると赤紫蘇のふりかけの「ゆかり」で有名な三島食品が紫バジルの研究もしているということ。研究所に連絡をとると、研究員の本山様が丁寧にいろいろ教えて下さいました。まずは、バジルの色素は油溶性の緑と水溶性の赤でできているということ。なので赤いピストゥーはできないのです。赤い色素は酸との相性がいいのでドレッシングなどには色鮮やかに出るということと、熱に弱いから高温に温めなることには適さない。
冷たいサラダ等には適しているのですね。
蛇足ですが、カレーに使われるターメリックは油溶性ですが、サフランは水溶性という特徴を持ってるので、サフランは水でとくと色鮮やかに発色します。
アルテリーベでは、グリーンアスパラガスとビーツ、苺のサラダに紫バジルを添えています。
市場にはあまり出回っていませんが是非味わってみて下さい!
Mangalica ハンガリーの国宝 マンガリッツァ豚
今回はハンガリーの豚のご紹介です。
豚と言っても普通の豚ではありません。
風貌は、羊?猪?豚?
寒さにも耐えられるように深い羊毛のような毛に覆われています。
肉質は赤く、特に肩ロースは霜降りがあり、豚というより、和牛です。肩ロース肉の写真です。
実際に脂肪の融点はイベリコよりも低いと言われ口溶けが非常にいいのです。
そして、食べてみると柔らかく豚や羊独特のクセもなく、なんと本当に和牛のような味わい。
肩ロースを焼いてうちのスタッフに何も言わずに試食させてみると、全員が和牛と思ったというほどです。ハンガリーではこの稀少な豚が国家遺産として認定されているとのこと。
アルテリーベでは、このハンガリーの国宝を黒ニンニク、黒胡麻、牛蒡と白金時豆のピュレを添えてお出ししています。