ランスのお話1 ヴランケン&マダムポメリー
今回は、私が9月初旬に訪れたフランスのランスのお話です。
ランスはシャンパーニュ地方の都市で、ポメリー&ヴランケン社の本拠地です。
ポメリー社は今世紀に入ってから、大型M&Aを繰り返しているので、少しここでご紹介したいと思います。
ポメリー社はもともとマダムポメリーが代々と築いてきた老舗シャンパーニュ社ですが、2002年にヨーグルトのダノンが高級市場に参入しようと買収、2年後にはダノンの計画変更に伴い、今度はルイヴィトンモエヘネシーで有名なLVMHが買収をします。
しかしながらLVMHは、本拠地をシャンパーニュ地方の第二の都市エペルネーに構えており、急遽買収によって長年ライバル関係にあったランスの老舗のポメリーさんと馬があわず、結局LVMH社が手放すことになり、そこでベルギー系のヴランケン社に2008年に再度買収され、ヴランケン・ポメリー社がたちあがりました。
これをきっかけにヴランケン・ポメリー社は、日本では、ポメリーブランドの販売権をメルシャン(こちらもキリンに買収)に売り、ヴランケン社は独自のヴランケン、ドゥモワゼル、エドシック・モノポール等のブランドを販売するべく独自販売網を築いていこうという戦略を立てています。
前置きが長くなりましたが、アルテリーベでは、そのエドシックモノポールのシャンパンを使っていこうと考えており、今回ランスに行くことにしたのが目的の一つです。
ポメリー社のカーヴは、ローマ時代のチョークの採石地下壕(クレイエール)をそのまま使用しており、地下30mまで階段で下ると天然のシャンパンカーブになっています。気温は12度に保たれており、地下遺跡は全て地下道で結ばれ、全長18kmもあるそうです。その貯蔵量なんと25,000,000本!貯蔵室には取引のある世界各地の名前がつけられていて、「KYOTO」を見つけました。
ポメリー社の向かいにあるドゥモワゼルの歴史的洋館も見てきました。
見事に修復保全されたアールヌヴォーの室内装飾は圧巻の一言。
アルテリーベでは、新しい控室を現在製作中ですが、良いインスピレーションをいただけました。
こちらももう少しで完成します!ご覧になりたい方いらっしゃいましたら、スタッフにお申し付けください。ご案内いたします!
次回は、シャンパーニュ地方第二編をお送りします!